自撮り映画祭
5月21日(月)大阪・ロフトプラスワンウエストで「自撮り映画祭」という映画祭を行います。審査員に白石晃士監督を招き、若手映像作家たちの自己を見つめた自撮り映画だけがスクリーンにかかるなんとも奇妙な日です。
「自撮り映画」とはなんですか。私自身もよくわかっていないのですが、生まれたての「自撮り映画」について思っていることを少し話そうと思います!
2016年3月、第一回自撮り映画祭を開催しました。当時の私は毎日のように盛れる角度を探って自撮りをし、アプリで加工をし、SNSに投稿していました。「盛れる」という表現にもあるように、よりよい自分を発見するための行為で、同時に他者に魅せるための盛りでした。「自撮り」の行為自体に他者からの視線が内包されていました。
かわいー!
盛れてるー!
普段と違うー!
自己演出した自分がめっちゃ盛れてもそれは架空の自分なのです。自撮りと現実の自分のギャップが大きくなることは抵抗ではなく寧ろ快感でした。怖いです・・・。平面の私が盛れているだけなのにまるで自分が褒められているかのような感覚…???ん?ネット世界の私たちの実存の影が濃くなっていってる証拠のひとつとも言えます。
当時の私も今と変わらずアホなので「映画と自撮り掛けて見たらおもろそーじゃん!やっちゃえー!」と単純な思いつきで開催しました。
第一回自撮り映画祭はとても面白かったです。映画にあまり興味のない自撮りギャルや、自撮りと無縁のおじさんまで、携帯電話を手に取り作品を制作してくれました。自分の盛れる角度をただひたすら探す作品や、自作の詩を読むものや、自分の落し物を探す劇映画などなど、実にバラエティに富んでました。
2018年5月、帰ってきた自撮り映画祭は開催場所が大阪のピカスペースからロフトプラスワンウエストになり、ホラー映画の巨匠・白石晃士を招き、チケットは1500円に。なんとも大胆なイベントへと進化しました。私も流石に思いつきではすまされんな、と自撮りについて考える日々です。
「自撮り映画」というジャンルはまだ確立されていません。定義づけするにあたり、「自撮り」を撮影手法ではなく文化として捉えたいです。撮影手法と捉えてしまうと、ドローン映画があってもいいじゃんとなってしまいます。
じゃぁ、まず、自撮り文化とはなんぞや。この記事を読めばざっと理解できます。雑ですみません。
(http://openit-magazine.com/answer/f_answer/376/)
自撮り、、おもろいな。
今こうして携帯に顔を向けてブログを書いているけれど、インカメラってヤバいな。常にレンズが自分に向いている状態。よく考えればかなり恐ろしい。インカメラは第3世代携帯電話が登場した2000年代にテレビ電話のサービスが開始されたのを契機に搭載されたそうなので、インカメラさんはまだぴちぴちの18歳…
インカメラの登場で私たちは自撮りを促され、より自己を見つめる機会が身近になったんですね。鏡に映った自分が保存できるって感覚だったのかな。鏡のスクリーンショットとも言い換えられるけどそれも相当ヤバい。鏡を複製するということなの?なんなの?誰か教えて…
あとさインカメで自撮りする場合って架空の自分を持っているってことだよね。現実と平面の境界線が手の中に??ヤバいなもうかなりヤバい。平面の自分が手のひらにあるのかなりヤバい。もうヤバいしか言えない。いやなんか自撮り議論の余地ありまくりで疲れてきた。心理学や哲学も絡んでくるしわたしの脳では追いつかなくなって来たので素直に撤退(授業始まるし)中途半端にもほどあるけど。
とにかく!
自撮り文化が発展し、自分を自分で記録することが手軽になったいまだからこそ、映像×自撮り を見て見たいのです。
グラグラで申し訳ないんだけど、今回の映画祭では自撮り映画を
「自らを被写体とし演出し、自分が撮影する「自撮り」の延長の劇映画」
とします。はい、ひとまず!自分がカメラマンなら、例えば三脚を置いてレックボタンを押してカメラの前で演技するのもありとします。
というわけで、みなさんも『自撮り映画』撮ってみませんか?
そして他人の内省映画を見に『自撮り映画祭』に遊びに来ませんか? 反エンターテイメント・アミューズメント。自画像があって、自映像がないのは単純に映像に長い拘束時間があるからで、一般論としてそんなに長い時間かけて他者見つめたくなくね?ってのもありますが、わたしは言いたいです。内の果てには見たこともない宇宙があるかもしれない。情報も作品もSNSの投稿のように毎秒流れて消えていく俺らの生きる現代。外へ開いても溶ける速さが秒。外は開く花びらは大きく派手な色の花を咲かすかもしれませんが、内へ内へ、そうゆうふうに開く小さく硬い花をみんなで見つめる日を作ってみたいのです。
自撮り映画祭…
是非是非、お越しくださいませ。
http://sp.eplus.jp/sys/T1U14P002258043P0050001